Pythonを学び始めると必ず出てくるのが if文(条件分岐)です。 プログラムに「もし○○なら△△を実行する」といった判断をさせる仕組みで、アプリ開発やWebシステム、データ処理など幅広い場面で使われます。
このページでは、Pythonのif文の基本から、else・elifを使った複数条件の書き方まで、IT初心者でも理解できるようにサンプルコード付きで丁寧に解説していきます。
Pythonのif文は次のように書きます。
if 条件:
# 条件がTrueのときに実行されるコード
「条件」には、数値や文字列の比較、真偽値(True / False)を返す式を入れるのが一般的です。
次のコードでは、ユーザーに数値を入力してもらい、それが正の数かどうかを判定しています。
# ユーザーに数値を入力してもらう
number = int(input("数値を入力してください: "))
# if文で条件を判定
if number > 0:
print("入力された数は正の数です。")
このコードでは、input()関数を使用して、ユーザーからの入力を受け取ります。 int()で入力を整数に変換し、number変数に格納します。 if文で、変数 number が0より大きいかどうかを判定します。 条件がTrueの場合(つまり、入力された数が正の数の場合)、print()関数でメッセージを表示します。
このように、if文を使うことで「条件を満たすときだけ処理する」という分岐が可能になります。
if文は条件がTrueのときだけ実行されますが、条件がFalseのときに別の処理を行いたいこともあります。その場合はelse節を使います。
次のコードは、数値が正か負か、または0かを判定するものです。
# ユーザーに数値を入力してもらう
number = int(input("数値を入力してください: "))
# if文で条件を判定
if number > 0:
print("入力された数は正の数です。")
else:
print("入力された数は0以下です。")
else節を追加することで、if文の条件がFalseの場合に実行されるコードを指定します。 これにより、数値が正でない場合(0または負の数)には、異なるメッセージが表示されます。
これで「正の数/それ以外」という2分岐ができました。
さらに複雑な条件分岐をしたいときは、elif(else ifの略)を使います。
次のコードは、数値が正、負、または0かを判定します。
# ユーザーに数値を入力してもらう
number = int(input("数値を入力してください: "))
# if文で条件を判定
if number > 0:
print("入力された数は正の数です。")
elif number < 0:
print("入力された数は負の数です。")
else:
print("入力された数は0です。")
まず、最初のif文で、数値が正かどうかを判定します。 次に、elifを使用して数値が負かどうかを判定します。 最後に、どちらの条件も満たさない場合(0の場合)には、else節が実行されます。
このように、elifを使えば 3つ以上の条件分岐が可能になります。
以下の条件を満たすプログラムを作成してみましょう。
# ユーザーから1から10までの整数を入力させる
num = int(input("1から10までの整数を入力してください: "))
# 入力された数が3の倍数かどうかをチェック
if 1 <= num <= 10:
if num % 3 == 0:
print("3の倍数です")
else:
print("3の倍数ではありません")
else:
print("1から10までの整数を入力してください")
この教材では、Pythonにおけるif文、else節、elifを使用した条件分岐の基本的な使い方を学びました。 条件分岐を使用することで、プログラムがより柔軟に動作するようになります。
次回は、条件のネストやより複雑な条件分岐について学んでいきましょう。