Pythonでプログラミングを始めると、最初に学ぶ重要なデータ構造の一つがリスト(list)です。
リストは複数のデータをひとまとめにして管理できる、とても便利な仕組みです。 例えば、フルーツの名前をひとつずつ変数に入れるのは面倒ですが、リストを使えば1つの変数でまとめて扱えます。
さらに、Pythonのリストは可変長(あとから要素を追加・削除できる)で、しかも異なるデータ型(整数・文字列・小数・True/Falseなど)を混在させることが可能です。 今回は、リストの定義方法と作成方法をわかりやすく解説します。
Pythonでリストを定義するには、角括弧 [] を使います。 リストの中に要素をカンマ , で区切って並べるだけです。
以下は基本的なリストの例です。
# 空のリストを定義
empty_list = []
# 異なるデータ型の要素を持つリストを定義
mixed_list = [1, "apple", 3.14, True]
# 数値のリストを定義
number_list = [1, 2, 3, 4, 5]
print("空のリスト:", empty_list)
print("異なるデータ型のリスト:", mixed_list)
print("数値のリスト:", number_list)
1つ目のempty_listは、何も入っていない空のリストです。 2つ目のmixed_listは、整数・文字列・小数・真偽値(True/False)が混ざったリストです。Pythonでは異なる型を同じリストに入れられます。 3つ目のnumber_listは、1から5までの整数を並べたリストです。
実行結果は次のようになります。
空のリスト: []
異なるデータ型のリスト: [1, 'apple', 3.14, True]
数値のリスト: [1, 2, 3, 4, 5]
Pythonには、リスト内包表記というとても便利な書き方があります。 内包表記を使うと、あるルールに従って要素を並べるリストを簡単に作れます。
例えば、0から9までの数値の2乗をリストにまとめたいときは、次のように書きます。
# 0から9までの数値を含むリストを内包表記で作成
squared_list = [x**2 for x in range(10)]
print("0から9までの数値の2乗を含むリスト:", squared_list)
ここではrange(10)を使って0から9までの整数を順番に取り出し、それぞれの値をx**2で2乗してリストにまとめています。 この一行で「0から9の2乗のリスト」を簡単に作れるのが、内包表記の強みです。
実行結果は次のようになります。
0から9までの数値の2乗を含むリスト: [0, 1, 4, 9, 16, 25, 36, 49, 64, 81]
[]
を使って定義し、カンマで区切って要素を記述します。次のステップでは、リストへの要素追加と削除の方法について学びます。