Pythonの学習で失敗してしまうパターン4選【実体験】

公開日: 2025-08-22

「Pythonを学び始めたけど、思ったより難しい…」「全然続かない」「挫折した」 こういった声を、10年以上エンジニアをやってきて、何度も聞きました。 というか、私自身も最初にPythonを学んだとき、かなり遠回りした経験があります

この記事では、 「Pythonを学習するときにやりがちな失敗」を、私や周りのエンジニア仲間の実体験をベースにまとめました。

そして、なぜその失敗が起きるのか、どうすれば防げるのかも解説します。 この記事を読むことで、Python学習で遠回りする可能性をかなり減らせるはずです!

本記事のテーマ

  • Python学習でよくある失敗パターン4選
  • 実体験ベースで「なぜ失敗するのか」「回避方法は何か」を解説
  • Python初心者が、正しい学習ルートをイメージできる

記事の信頼性

この記事を書いている私は、エンジニア歴10年です。 Web系企業でバックエンドをやりつつ、その後はデータ分析・機械学習・自動化ツール開発など、Pythonをフル活用してきました。 今でこそPythonは得意ですが、最初は独学で失敗しまくりでしたし、教える側になってからも、周囲の挫折パターンを山ほど見てきました。 そのような経験からこの記事を書いています。

読者さんへの前置き

これからPythonを頑張りたいけど、「どこから手をつけたらいいの?」「やってるけど不安…」という方に向けて書いています。 Pythonを学べば、自動化スクリプトからデータ分析、AI開発まで、できることが一気に広がります。

ただし、学び方を間違えると高確率で挫折します。 私のまわりでは、「Pythonを勉強してみたけど、3ヶ月後にはやめていた」という人がかなり多いんです。

ということで、私がやらかした失敗+周りの失敗をまとめて、挫折回避のヒントにしてほしいと思います。 それでは、さっそく見ていきましょう!

Python学習で失敗するパターン4選

結論から書きます。私が見てきた失敗パターンは、この4つです。

  1. ゴールが曖昧なまま始める
  2. 最初から高度なことに手を出す
  3. インプットばかりで手を動かさない
  4. エラーに弱すぎて詰む

これ、一見すると「まあよくある話じゃない?」と思うかもしれませんが、ほぼ全員このどれかにハマっています。 それぞれ、私の実体験を交えつつ、深掘りしていきますね。

① ゴールが曖昧なまま始める

Python学習を始める人の多くは、「とりあえずPythonが人気だから」「AIが流行ってるから」という理由で手をつけます。 これ、実は一番の挫折原因です。

私の失敗談

10年前、私も「Pythonがすごいらしい」と聞いて、参考書を3冊くらい買いました。 そして、ひたすら基礎文法を暗記する日々。if、for、クラス、関数…。 でも、2週間くらいでこう思いました。

「で、これ、何に使うんだっけ?」

ここで一気にモチベーションが下がるんです。 そして、本棚には積読されたPython本だけが残りました…。

なぜ失敗する?

ゴールがないと、学習のモチベーションが続かないからです。
Pythonは「できること」が広すぎるので、目標を決めないと、「何をどれくらいやればOKなのか」が分からないままになります。

結果、

  • とりあえず基礎をやる
  • 飽きる
  • 「自分には向いてない」と諦める

という最悪のパターン。

回避方法

回避するには、どうしたらいいのでしょうか?

それは、Pythonで何を作りたいかを最初に決めることです。 例えば、

  • 仕事のExcel作業を自動化したい
  • データ分析でグラフを作れるようになりたい
  • Webスクレイピングをやりたい
  • AIで画像判定を試したい

このどれかを決めるだけで、学習ルートが明確になります。 私はその後、「業務のExcel集計を自動化する」をゴールにしました。 すると、「pandasを学べばいい」「openpyxlを使えばいい」という風に、必要な技術が見えてきます。

② 最初から高度なことに手を出す

これもよくあるパターンです。 TwitterやYouTubeで「PythonでAI作ってみた!」みたいな動画を見て、 「よし、オレもTensorFlow入れてニューラルネットやるぞ!」と気合を入れる。 その結果、環境構築で心が折れる

実際に私が見た例

私の知り合いで、プログラミング経験ゼロなのに「ディープラーニングをやりたい」と言って、いきなりKeras(AIでよく使うライブラリ)の本を買った人がいました。 で、どうなったか?

  • Pythonのインストールでつまずく
  • Anacondaを入れる → エラー
  • 依存関係の地獄にハマる
  • 「プログラミング無理ゲー」って言って撤退

1週間で終わりです。 本人は悪くないんですが、最初の一歩が重すぎるんですよね。

なぜ失敗する?

PythonでAIやWeb開発をやるには、 「Pythonの基礎」+「ライブラリの使い方」+「関連するドメイン知識」が必要です。 最初から全部やろうとすると、脳のキャパを超えてしまいます。

回避方法

では、どうすればいいのでしょうか? 最初は「Pythonの基本文法+小さな自動化」でOK」です。

私がオススメする流れは、

  • まず、Pythonの基礎(変数、条件分岐、ループ、関数)
  • 自動化したい業務を見つける
  • それを自動化するスクリプトを記述する。

これで、実用的なスクリプトを1〜2ヶ月で書けるようになります

例えば、エクセルの単純作業や、Webページでの操作など、毎回行うことは自動化できます! AIやWeb開発は、それ以降からでも大丈夫です。

③ インプットばかりで手を動かさない

これは、私が一番やらかした失敗です。

本を読み、動画を見て、ノートにメモ…

でも、コードを書かない

結果、「分かったつもり」になって、全然身についてない

私の体験談

当時、私はPython入門の本を読んで、理解した気になっていました。 しかし、いざ仕事で簡単なスクリプトを書こうとしたとき、

「えっと…リストのappendってどう書くんだっけ?」

完全にゼロからググり直し。

頭では理解しても、手が覚えていないと意味がないんですよね。

なぜ失敗する?

プログラミングは、スポーツに近いからです。 サッカーの戦術本を100冊読んでも、いきなり試合で活躍できないのと同じ。 「書く練習」なしで上達は不可能です。

回避方法

学んだら、すぐに手を動かす。 例えば、

  • if文を学んだら、簡単な条件分岐ゲームを作る
  • pandasを学んだら、Excelの売上データを読み込んでグラフ化する
  • 正規表現を学んだら、メールアドレス抽出スクリプトを作る

この「小さなアウトプット」を積み重ねるのが、最短ルートです。

最近は、ChatGPTなどのAIが簡単にコードを記述してくれますが、最初は勉強のために自力で書くことをオススメします。

④ エラーに弱すぎて詰む

Pythonを学び始めると、必ずエラーに出会いますSyntaxErrorIndentationErrorModuleNotFoundError…。
私も最初は、「なんだこれ…」と絶望しました

実際にあった話

私が教えた初心者の方が、ModuleNotFoundErrorで3日間進めなかったことがあります。 原因は、仮想環境を切り替えてなかっただけ。 でも、その人は「Python難しすぎる」と言って諦めました。

なぜ失敗する?

初心者は、「エラー=自分の能力不足」と思いがちです。 でも、実際はただのタイポ(タイピングミス)や環境設定ミスがほとんど。
つまり、エラーとの付き合い方を知らないだけです。

回避方法

エラーは「友達」だと思うこと。(笑) Pythonのエラーメッセージは、英語ですが親切です。 ModuleNotFoundError: No module named 'pandas'
→ 「pandasがない」って言ってるだけ。 ググれば1分で解決できます。

私がよくやる方法は、

  1. エラーメッセージをコピペしてGoogle検索
  2. Stack OverflowやQiitaの記事を読む
  3. 同じエラーで悩んでる人の解決策を真似する

これで、ほとんど解決します。 「エラーをググるスキル」こそ、プログラミング最強スキルです。

AIにエラー文章を入れると、一発で解決してくれる場合もありますが、 自分で探すことによって、どこでエラーが出ているのか、なぜエラーが出たのかの理解が深まります。

面倒ですが、最初の頃はググることをオススメします!

ここまで読んで「じゃあどう学べばいいの?」と思った方へ

失敗パターンを避けるためのポイントは、

  • ゴールを決める
  • 小さな成功体験を積み重ねる
  • 手を動かす時間を増やす
  • エラーを恐れない

これをベースにした「Python学習ロードマップ」を次に紹介します。

Python初心者のための学習ロードマップ【3ステップ】

私が実際に使って、周りのエンジニアにも勧めているロードマップです。

ステップ1:学習目的を明確にする

最初に「なぜPythonを学ぶのか」を決めましょう。
目的がないと、文法書やチュートリアルを終えただけで満足してしまい、実践に結びつきません。

ステップ2:開発環境を整える

環境構築でつまずいて挫折する人は多いです。 Pythonはシンプルに見えますが、ライブラリ依存や仮想環境の概念など、最初に壁が来ることがあります。 シンプルに「Python + VSCode」をインストールしてみましょう!

ステップ3:基礎文法を学ぶ

Pythonの基礎文法は非常にシンプルです。C系言語を触ったことがある方なら、数日で一通り把握できるでしょう。
学ぶべき基本は以下。

  • 変数・データ型(数値、文字列、リスト、辞書、タプル、集合)
  • 条件分岐(if文)
  • 繰り返し処理(for, while)
  • 関数定義
  • クラスとオブジェクト指向

ステップ4:設計思考を身につける

基礎文法を覚えただけでは「とりあえず動くコード」しか書けません。 これでは独学止まりで、実務で評価されません。

リーダブルコードや、アルゴリズム、ソフトウェアアーキテクチャなどもしっかり学びましょう。

ステップ5:目的別にライブラリを学ぶ

Pythonの強みは、ライブラリが充実していることです。 自分の目的に応じて学習を進めましょう。 以下はライブラリの一例です。

  • データ分析:NumPy, Pandas, Matplotlib, Seaborn
  • 機械学習:scikit-learn, TensorFlow, PyTorch
  • Web開発:Flask, Django, FastAPI
  • 自動化:Requests, BeautifulSoup, Selenium, OpenPyXL

ステップ6:小さなプロジェクトで実践する¶

学習で最も重要なのは 「手を動かすこと」 です。 小さなプロジェクトを作りながら学ぶことで、知識が血肉になります。

まずは、自分の興味のある分野や、仕事の内容など、関連するプログラムやシステムを作ってみましょう! 自分以外の人に使ってもらって、フィードバックをもらうことでも勉強になると思います。

Python学習ロードマップとは?|エンジニア歴10年の経験から解説

私の失敗と学び【実体験まとめ】

  • ゴールを決めなかった → 本を積読して終わった
  • 高度なことをやろうとした → 環境構築で挫折
  • 手を動かさなかった → 1行も書けないまま終了
  • エラーで詰んだ → 「向いてない」と勘違い

でも、小さな自動化スクリプトを作ったとき、世界が変わりました
「Pythonで仕事の面倒な作業が10分で終わる!」
この成功体験で、一気にモチベーションが上がりました。


まとめ:Python学習は「小さく、手を動かして、楽しむ」が正解

4つの失敗パターンをまとめると、

  • ゴールが曖昧 → まずは「Pythonで何をしたいか」を決める
  • 最初から高度なこと → 小さな自動化から始める
  • インプットばかり → すぐ手を動かす
  • エラーで詰む → ググる習慣をつける

Pythonは可能性の宝庫です。
でも、学び方を間違えると、あっという間に挫折します。
逆に、正しいルートで進めば、3ヶ月で「できる人」になれます

最後に
Pythonを始めるなら、「失敗パターン」を知っておくことが最大の武器です。
この記事を読んだあなたは、すでにその武器を手に入れました。
あとは、小さく始めて、手を動かすだけです。

ここまでお読みいただきありがとうございました!!

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