比較演算子とは、2つの値を比較して「真(True)」または「偽(False)」を返す特別な記号のことを指します。
例えば「2は3より小さいか?」という問いに対して、プログラムはTrue(真)を返します。一方、「5は5より大きいか?」と聞かれた場合はFalse(偽)を返します。
これらの比較結果は、if文による条件分岐やwhile文によるループ処理に活用でき、プログラムの動作を柔軟にコントロールするためにとても重要です。
Pythonで使える比較演算子は次のとおりです。それぞれの意味を日本語で覚えておくと、コードを読んだり書いたりする際に役立ちます。
演算子 | 意味 | 例 | 結果 |
---|---|---|---|
== | 等しい | 5 == 5 | True |
!= | 等しくない | 5 != 3 | True |
< | より小さい | 3 < 7 | True |
> | より大きい | 10 > 20 | False |
<= | 以下 | 5 <= 5 | True |
>= | 以上 | 8 >= 6 | True |
以下のサンプルコードでは、ユーザーからの入力を受け取り、いくつかの比較演算子を使用して、数値が特定の条件を満たすかどうかをチェックします。
# ユーザーからの入力を受け取る
number = int(input("整数を入力してください: "))
# 等しい比較
if number == 10:
print("入力した数は10です。")
# 等しくない比較
if number != 10:
print("入力した数は10ではありません。")
# より小さい比較
if number < 10:
print("入力した数は10より小さいです。")
# より大きい比較
if number > 10:
print("入力した数は10より大きいです。")
# 以下比較
if number <= 10:
print("入力した数は10以下です。")
# 以上比較
if number >= 10:
print("入力した数は10以上です。")
コードの解説は以下の通りです。
==
を使って「10と等しいか」を確認します。!=
を使って「10ではない場合」の判定をします。< >
<=
>=
を使うことで、数値が基準値より小さい、大きい、以下、以上かをチェックできます。これにより、入力した値に応じて異なる処理を行うプログラムを作成できます。
比較演算子は、2つの値の大小関係を判定するときにも役立ちます。次のプログラムでは、2つの整数を入力し、どちらが大きいかを判定します。
# 2つの数値を入力
num1 = int(input("1つ目の整数を入力してください: "))
num2 = int(input("2つ目の整数を入力してください: "))
# 大小比較
if num1 > num2:
print(f"{num1} は {num2} より大きいです。")
elif num1 < num2:
print(f"{num1} は {num2} より小さいです。")
else:
print(f"{num1} は {num2} と等しいです。")
コードの解説は以下の通りです。
if num1 > num2:
で「1つ目の数が2つ目の数より大きいか」を判定します。elif num1 < num2:
で「1つ目の数が小さいか」を判定します。else
では「等しい場合」の処理を行います。これにより、数値の比較に基づくさまざまな処理を簡単に実装することができます。比較演算子を適切に使用することで、プログラムの制御がより柔軟になります。
比較演算子は、数値だけでなく 文字列や変数に対しても使えます。
name = "Alice"
if name == "Alice":
print("名前がAliceです。")
if name != "Bob":
print("名前はBobではありません。")
このように、比較演算子は「ゲームのクリア判定」「ログイン時のパスワードチェック」「ユーザー入力に基づいた処理」など幅広く使われます。
今回は、Pythonの比較演算子について学習しました。今回学習した内容をまとめると、
比較演算子を正しく理解すれば、Pythonでのプログラミングが格段に自由になり、より実用的なコードを書けるようになります。 初心者の方は、まずサンプルコードを自分で書いて実行し、結果を確認しながら学習すると効果的です!
引き続き学習を進めましょう!